鍼灸について

鍼灸ってなんですか?

鍼灸は、一般に「はり・きゅう」または「しんきゅう」と呼ばれています。

東洋医学或いは漢方医学の一分野として中国に起源をもつ我が国の伝統的医療です。

鍼灸は金属の細い針を経穴(ツボ)に刺入し、或いは艾(もぐさ)を燃焼させて経穴(ツボ)に刺激を加え病気を治そうとする施術をしています。

鍼灸医学は、我が国に渡来して以来明治時代の初期までの長い間、漢方薬と共に医学の主流として広く人々に活用されてまいりましたが、幕末のオランダ医学(現代医学)の伝来によって次第に衰退を余儀なくされてきました。

その後、明治政府の欧米化政策により1874年、日本の医学を現代医学とする立法が制定され医学の主流を現代医学に明け渡すこととなりました。何故このようになったのか、欧米化政策がひとつの理由ですが、その他として東洋医学は内因性の病気には、その特徴を生かし治療効果もそれなりに評価されてきましたが外因性のもの(外傷)にたいしては効果が遅いことが挙げられます。特に、戦場などで受けた外傷に対しては、現代医学の外科の方がはるかに役立ちましたから東洋医学が軽視されたとも云われています。

しかし、最近では、公的な医学研究所・医科大学・鍼灸大学や鍼灸短期大学・医療機関等で科学的な各種の実験、研究がされて少しづつ鍼灸医学の効果が証明されてきましたので、日本をはじめとして米国やヨーロッパ各国でも鍼灸が盛んになっています。

鍼灸はどんなことをするんですか?

  1. 鍼施術について
  2. 艾(もぐさ)施術について

 

1.鍼施術について

きわめて細いステンレス製の鍼(長さ約40mm~80mm、太さ直径0.12mm~0.33mm)を経穴(ツボ)に刺入します。

刺入方法は、主に管鍼法と言って円形の金属或いは合成樹脂製の筒を用いて無痛で刺入します

経穴(ツボ)に刺入した鍼は一定の刺激(鍼を上下したり回旋、振動させたりします。)を加え直ぐに抜く方法と10~15分間置いておく場合があります。

また、刺入した鍼に、微弱な低周波パルス通電をする場合もあり痛みや筋肉のこり、血液循環の促進に効果があります。
その他、刺入せずに皮膚に接触させたり押圧させたする方法もあり、小児鍼として乳幼児の夜尿症,夜泣きなどに効果があります。
当院では一回限りで使い捨てのディスポ鍼を使用しています。

 

2.艾(もぐさ)施術について

艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法で一般的に「やいと、お灸」と言われています。

その方法は、艾を直接皮膚上に乗せて着火させる直接灸と艾と皮膚の間を空けて行う間接灸とに大別されます。

当院では間接灸を主におこなっています

間接灸は、艾と皮膚の間に空間を作ったり、味噌、薄く切った生姜・にんにくなどの熱の緩衝材を入れて温和な熱さにしておりますので気持ちの良いものです

直接灸の艾の大きさは糸状,米粒大の細いものから小指大のものまであります。施灸が必要な場合には本人に確認してから施術しているのでご安心ください。

その他に、刺入した鍼の頭(先端)にそら豆大の艾を取り付けて点火する灸頭鍼と云う方法を取り入れて施術をおこないます。

こんな症状に効果があります

NIH(米国 国立衛生研究所)の見解として鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、現代医学の代替治療として効果について有効であると発表しました
鍼灸療法で有効性がある病気には、次ぎのものがあります。

【神経系疾患】
◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
【運動器系疾患】
関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
【循環器系疾患】
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
【呼吸器系疾患】
気管支炎・喘息・風邪および予防
【消化器系疾患】
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
【代謝内分秘系疾患】
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
【生殖、泌尿器系疾患】
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
【婦人科系疾患】
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
【耳鼻咽喉科系疾患】
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
【眼科系疾患】
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
【小児科疾患】
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

健康保険で鍼灸治療を受けられる病気とその手順

当院では次の病気については鍼灸で健康保険がうけられます

  1. 神経痛…例えば坐骨神経痛など。
  2. リウマチ…慢性で各関節が腫れて痛むもの。
  3. 腰痛症 …慢性の腰痛。
  4. 五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの。
  5. 頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの。
  6. 頚椎捻挫後遺症…むち打ち症などの後遺症。

その他これらに類似する疾患など。

詳しくはお問い合わせください

注意事項

鍼灸の保険適用につきましては、次ぎの事項にご留意下さい。

  1. 当院で施術を受けていること
  2. 保険で鍼灸を受けている期間、その他の病気については治療が受けられますが、その病気についてのみ同じ医療機関にかかれません
  3. 同意書を書いて頂く医師は当院の関連医療機関の医師または日頃かかりつけの医師
  4. 最初に医師の同意を受けてから、それ以後は、6ヶ月毎に再度、同意が必要です
  5. 保険の種類によっては、取り扱いが出来なかったり、患者さん本人が手続きをしなければならないものもありますので当院へお問い合わせ下さい

上尾市ふじの整骨鍼灸院|医師推奨有|「本に多数掲載」